メキシコといえばタコス。タコスといえば街の角々にある屋台が有名だ。どこの屋台も、昼時でなくても客足は途絶えることはない。
手軽なファストフードといえるタコスは、移動販売に適している。ニューヨークなどで見かけるホットドックスタンドと一緒だ。
メキシコでは、このタコス屋台のほかにもいろいろな食べ物の屋台を本当に多く目にすることができる。特にイベントごとがある場合でなくても、屋台や露店のオンパレードだ。BAJA1000のレース期間ともなれば祭りの出店さながら軒を連ねる。

タコスの次に良く見かけるのは、ニューヨーク同様ホットドックの屋台だ。どこの屋台もやはり人の列が途切れることはないほど人気がある。
ただ、アメリカンスタイルのホットドックとは違い、こちらもメキシカンスタイル。小ぶりのロールパンにソーセージをはさみ、炒めたたまねぎ、刻んだトマトをトッピングしてサルサソース、サワークリームをかけて食べる。もちろんお好みでケチャップ、マスタードをかけたり、あるいはたまねぎを抜いたりオーダーすることができる。

作っているところを見ると美味しそうに見えるのがとうもろこしの屋台だ。とうもろこしの屋台といっても、縁日のしょう油の焼ける香ばしい焼きもろこしを想像しないように。
メキシコのとうもろこしはハニーバンタムのように甘くなく、あまり味がしない。ゆでたとうもろこしの粒をナイフでカップにそぎ入れ、マヨネーズ、チリソース、粉チーズをかけてさらにライムを絞ったものだ。すっぱ辛いゆでとうもろこしは日本にない味だが、一度お試しあれ。見ていると美味しそうなんだけど・・・?

ブリトーの屋台は、車の場合が多い。ブリトーは、小麦粉のトルティーヤで、煮込んだ肉やチーズを春巻きの様に包んだものだ。各地に、名物店があり、ガソリンスタンドの脇であったり、街のソカロ(広場)の隅であったり、いつも決まった場所に出している。
落花生の屋台は街ではあまり見かけないが、イベント会場では必ず1店はあるだろう。
ただ、落花生の屋台はどこの店も無防備だ。店主がすきを見せるとお客は屋台に山盛りに盛られた落花生をひとつふたつくすねて味見をする。味見をして買うのならともかく、そのまま通りすぎてしまう人がほとんど。

BAJA1000のスタート地エンセナダは、港町だ。海沿いには魚市場もある。観光客相手のお店も並んでいる、その魚市場近くにあるのがシーフードカクテルの屋台だ。
シーフードカクテルは、海の幸、ハマグリ、えび、イカなどをグラスやカップに入れサルサソースでまぜあわせたもの。
美味しいんだけど、BAJA1000のレース前は控えたほうがいいかもしれない。ハマグリなんかは「新鮮な」生のものをその場で剥いていれてくれるのだから?!

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