メキシコの通貨は「ペソ」である。
現在は11ペソ=1ドルほどのレートだ。
1993年にデノミが行われ1000ペソが1ペソとなった。当時はNUEVO PESO(ヌエボペソ=新ペソ)と呼ばれたが,現在は単にペソと呼ばれている。
紙幣は500ペソ、200ペソ、100ペソ、50ペソ、20ペソがあり、コインは、20ペソ、10ペソ、5ペソ、2ペソ、1ペソ、そしてドルのセントにあたる50センターボ、20センターボ、10センターボ、5センターボがある。
紙幣にはそれぞれメキシコ独立の英雄や大統領などの肖像が描かれている。新しい200ペソ紙幣は女流詩人の肖像と共に、透かし部分にも特徴がある。
ペソ玉は、全て中心部分と外周部が金色と銀色の二色に分かれていて、アステカ王国の金細工の様だ。
BAJAに限らずメキシコでは、ドルが使える。ドルが強いからに他ならないが、街にはたいていCANBIO(カンビオ=両替所)があり、お店のレジ脇やガソリンスタンドなどにはドル→ペソレートが表示されているので、日常的に流通していることがうかがえる。
BAJA1000出場者は、一般的にBAJAへは、アメリカを経由しての国境越えとなるが、ドルからペソへの両替はあまり必要ないと言ってもいい。ホテルやスーパー、観光客相手のショップでは、レジの換算機能でペソからドルの変換がボタン1個で行われ、お釣りもドルだ。
一方、街を外れると、タコス屋さんなどでドル支払をしてもお釣りがペソで返ってくる。なぜか、ちょっと損した気分になるのだが、このお釣りのペソを貯めておけば、ドル−ペソ換算しないで、ちょっとした支払いが出来る。
ただし、ガソリンスタンドなどでは、換算レートが悪かったりするのでペソで支払いをしたほうが得な場合がある。また、観光客相手の土産物屋さんなどでドルの釣り銭が無いと、さらに悪いレートでペソのお釣りがきて、気分だけでなく損をすることになる。
旅の終わりになるに連れ、ペソを処分していくのも忘れてはいけない。アメリカ側国境近くの街には、両替所があるが、それ以外出国してからドルへの換金は難しい。お土産の買出しなどの際に面倒でも特に硬貨を使い切るようにするのが、小銭大王にならない得策である。 日本人はつい忘れがちであるが、レストランなどでは、やはりチップがいるので、サービスを受けた場合のチップとして小銭を使う必要もある。
ドルで支払いをする場合は、単純に「ドラレス」といえば通じるので、わざわざ「ドルで支払いをしてもいいですか?」などと長い文章で聞かなくても大丈夫だ。
どこの観光地でも同じだが、特にお土産のお店では、値切るのがよい。言い値で買うのは損だ。
たいてい、こちらが半額を要求する。モノによってはすんなりOKする場合もある。そのときはさらに値切ってみて、相手の提示額に応じてさらに対応する。半額まで行かない場合は40%オフ、30%オフとやっていく。コミュニケ−ションが取れて楽しいし、安くならなくても値切ってみる価値はある。
物価は日本に比べると安く、生活必需品はびっくりするぐらいの値段だったりする。
スーペルメルカド(スーパーマーケット)の食料品売り場では、野菜や果物が山のように積まれ、一山いくらで売っている。バナナ1kg10ペソといった感じだ。
タコスは1個7ペソから10ペソ、ビールも1本日本円で100円位から。
タコス4個にビール1本、500〜600円ほどの昼食でお腹いっぱい幸せになれるのである。
ふと迷い込んだ小さな街で、なにかを焼いている煙がモクモクしていたので近くへ行くと、いい匂いも漂ってきた。覗きこむと鶏を炭火で焼いていたのだ。相棒と2人で1つを分けて食べようかなどと相談して、値段を聞くと、「30ペソだよ」。半身ほどの鶏と食べきれないほどのトルティーヤ、野菜、フリホールという煮豆がついての値段だ。それぞれ1つづつオーダーしたのは言うまでもない。ペソに慣れてしまえば買い物も上手になるのだろう。
ちなみにBAJAのおかみさんたちの「へそくり」は「ペソ」なんだって。へーそー。
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