「さるー!!」、「誰がサルやねん」ってわけじゃないけど、メキシコでは、乾杯のときに「サルー!」とみんなで言う。メキシコのお酒は、テキーラが有名だが、乾いた空気の中で飲むビールもまた、格別だ。
太陽の国メキシコの公用語スペイン語では、ビールのことは「セルベッサ」だ。小さなタコスレストランで「オイガッ、セルベッサ、ポルファボール」(すいません、ビールちょうだい)となれば、おばちゃんが「コロナ、テカテ、パシフィコ、ドスエキス・・・どれにします?」と聞いてくる。

メキシコには様々な銘柄のビールがあるが、ポピュラーなのは、やはりTECATE(テカテ)とCORONA(コロナ)でしょう。
テカテはBAJA1000にもスポンサードするほど。日本でいえば、キリンとアサヒの関係だろうか。道路沿いの看板ではややテカテが優勢か?と、思ったりして。

ただ、メキシカンスタイルと言えば、日本の酒屋さんでも目にすることが多いコロナだろう。半月型にスライスしたライムを絞り、そのライムをボトルの口から押し込んで、一気にノドに流し込む。このスタイルがまさにメキシカン。

メキシカンは、栓の抜き方もカッコいい。先ず、二本のコロナのボトルを用意し、薬指と小指で一本目のボトルの首を握る。次に二本目のボトルを一本目の栓の角にひっかけるように王冠の頭をそえ、人差し指と中指で支える。そして二本目のボトルの底を、空いている手のひらで思いっきりたたく。
上側のボトルの王冠を、下側のボトルの頭で叩き抜くかたちだ。
失敗すると泡だらけになってしまうが、一回で決まれば「シュポッ!」という音とともに炭酸の白い蒸気がうっすらと立ち上がる。
最後の一本はどうやってあけるのだろうか?メキシカンはそんなこと気にしちゃいないよ、アミーゴ!
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