バハカリフォルニアのガソリンスタンドは全て国営のPEMEX(ぺメックス)だ。
メキシコ国旗のカラーであるグリーン、ホワイト、レッドを基調にデザインされた看板ガ目を引く。
ここ数年は、改装工事が進み、設備も良くなり、新たに設置されたところでは、アメリカ式にコンビニエンスストアーが併設されているスタンドも出来た。その一方で、現在も地図上には表示されているが、老朽化で閉鎖されたままのガソリンスタンドもいくつかある。

バハカリフォルニア半島を、その付け根から突端まで貫いている国道1号線で南下すると、数百キロおきの大きな街で給油が可能であるが、バハのロードマップに必ず表示されているガソリンマークを信じて、うっかり大きな街を通りすぎると痛い目にあう。
小さな村ではヤミ?のガソリン屋さん(燃料店とでも言おうか)があるのだ。閉鎖された施設の前でトラックの荷台に積んだドラム缶やポリタンクからホースで給油するのだが、少々割高となる。割高だけならまだいい、お休みしていて給油できなかったら泣くに泣けない。

PEMEXでは、以前は87オクタンの有鉛 Magna Con と無鉛の Magna Sinとであったが現在は無鉛ガソリンのMagna(マグナ)と、ちょっとハイオクで93オクタンのPremium(プレミアム)の2種類だ。
アメリカと同様レンタカーなどは安い87オクタンのMagnaを使用するが、バイクではPremiumを使用したほうが良い。もちろんBAJA1000などのレースではレースガスを使うので問題ないが、ハイオク指定の車両では、Premiumを使用してもピストンに穴があく場合があるのでオクタンブースターを入れる必要がある。ちなみに日本のハイオクは、98〜100オクタン、レギュラーで90オクタン前後だ。
価格は大体1リットル5〜7ペソほど、日本円で70円位になる。給油機にはリットル表示の給油量とペソの料金総額が表示される。
クレジットカードは使えないので全て現金払いであるが、その他一般の買い物と同様にドルで支払うことも可能だ。その場合は、計算機でドル・ペソ換算してくれるので問題ない。ただし、レートは割高な場合が多い。
PEMEXでは基本的にセルフサービスはなくスタッフが給油してくれる。ただ、どこかのお国のように窓をふいてくれたり「吸殻、ゴミはよろしいですか」などというサービスはない。たいがいバケツとスポンジを持ったオジサンがいて、チップを払って窓拭きをお願いする。

スペイン語でガソリンは、Gasolina(ガソリナ)、ガソリンスタンドは、Gasolinera(ガソリネラ)という。
ガソリネラで、マグナを満タン入れたければ、「ジェネ・マグナ・ポルファボール」といえばいい。あるいは、「マグナ」、「ジェノ」、と単語を並べれば通じるから、相手にスペイン語でいろいろ聞かれてチンプンカンプンになる前に指定するのが、手っ取り早い。
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